<食歴12・最終章>夢見菓子の変革 -低糖質スイーツの道へ-

私の食生活に劇的な変化が起き、少しずつ一日の食事について「自分なりのバランス」ができてきました。

しかし、そもそもの悩みの原因となった「お菓子屋のお菓子の食べすぎ」は解決していません。
それを解決すべく、あの日、本屋から帰ってすぐに低糖質のスイーツを研究を始めました。

糖質制限で得られた、心と体がすっと軽くなる実感。
あれがスイーツを食べながらでも続いたら?

ドキドキ感が体中から湧き上がってきて、居ても立っても居られませんでした。

 

一般的なスイーツに含まれる糖質

一般的なスイーツの4大原材料

スイーツの主な原材料は

・バター
・砂糖
・卵
・小麦粉

です。

このうち、バターは糖質がほぼありません。
菜種油やオリーブオイルなど、油脂は基本的に糖質がないのです。

そして、卵。
1個あたりの糖質は0.2g程度です。これもほぼないと言って良いでしょう。

問題は「砂糖」と「小麦粉」です。

砂糖はイコール糖質。100g使えば100gの糖質をとっていると考えて差し支えありません。

小麦粉は100g中73gほどが糖質。
体にいいと言われる全粒粉でも100g中57gは糖質です。

 

パウンドケーキに含まれる糖質量を計算してみる

ということで、もっともシンプルなパウンドケーキの糖質量を計算してみることにしましょう。

パウンドケーキは全部の材料が同量(本当は1ポンド)であることが特徴の焼き菓子。

今回はわかりやすく全部100g使ったと想定しましょう。

・バター 100g=糖質 0g
・砂糖 100g=糖質100g
・卵 100g(2個分)=糖質0.4g
・小麦粉 100g=糖質74g

糖質の合計は 174.4g です。

この分量でできるパウンドケーキはよく百均なんかに売っている17cmのパウンドケーキ型で8分目くらいです。

1/8サイズにカットしたとすると1カットあたりの糖質は21.8g

市販のサイズだと25〜30gくらいにはなるのではないでしょうか。

白米を茶碗1杯で55gくらいの糖質なので、その半分の糖質が摂れてしまいますね。

その上よくパウンドケーキに入っているドライフルーツも糖質の塊だったりします。
ちょっと出来心で足したりすると気付くと30gオーバーなんてこともありそうです。

 

低糖質スイーツとは

糖質を抑える方法

低糖質スイーツ作りは、糖質の高い食材を低糖質な食材に置き換えることが基本になります。

砂糖を糖質ゼロの甘味料に置き換え、小麦粉は大豆粉やきな粉、おからやアーモンドパウダーなどに置き換えます。

こうすることによって、先ほどのパウンドケーキだと

・バター 100g=糖質 0g
・糖質ゼロ甘味料 100g=糖質0g
・卵 100g(2個分)=糖質0.4g
・大豆粉 100g=糖質15g

糖質の合計は 15.4gになります。

※実際は、大豆粉100%だとあまり美味しくないので小麦粉の半量を大豆粉にするなどして調整します。
その場合でも糖質は35g程度になります。

ワンホール174.4gの糖質が実に1/5以下になるのです。

 

進化する低糖質食材

昔、マクロビやビーガンスイーツに興味を持ったときにおからのスイーツ何度か作ったことがありました。
でもやっぱりおからの味や食感って独特。
主張が激しくて、ぼそぼそしていて、「まあこんなもんだなあ」という感じで作らなくなってしまいました。

糖質ゼロの甘味料も、アステルパームしか知らなかったので、「人工甘味料は体に悪い」と目を向けていませんでした。

でも、今回低糖質スイーツで使えそうな材料をいろいろ調べていたら、あの頃は知らなかった食材が本当にたくさんあることがわかりました。

糖質ゼロの甘味料も、植物性のものが多くなっていることを知りました。

時代の需要に合わせて、メーカーさんがたくさん開発してくださったのでしょうね。

「これだけの素材があれば、可能性は無限大だな」と思いました。

 

夢見菓子と低糖質

低糖質スイーツに可能性を見出したことで、お菓子作りに対して思いつめていた心が氷解しました。

今の私なら、従来とは違うお菓子屋さんを目指すことができます。

 

夢見菓子のコンセプトは低糖質でも活かせる

これまでお酒を使った「深夜の焼き菓子」を中心に製造してきた夢見菓子。

低糖質というと、いかにも健康志向な雰囲気になりそうですよね?

でも、それは違います。

「夢見菓子」のコンセプトはそのまま低糖質でも活かせるのです。

まず、蒸留酒は糖質ゼロです。
なのでラムやウイスキー、ブランデーなどお菓子と縁の深いお酒は使っても大丈夫。
深夜のイメージを保った低糖質スイーツを作るのは難しいことではないのです。

それどころか、糖質を従来からぐっと減らすことで深夜に食べても太らないスイーツというコンセプトをプラスすることまでできてしまいました。

これって究極の大人の夢ですよね?
健康や体型に気を使いたいけど、美味しいものを食べたい。
私はこの「夢」に気づくために「夢見菓子」と名付けたのかな?と思うくらい、ぴったりなコンセプトだと思います。

もちろん、従来通り低糖質になっても安心な材料を選ぶことは忘れません。

 

低糖質という選択肢がこれまでのお菓子も肯定してくれた

これまでの「深夜の焼き菓子」はどうするの?低糖質しか作らなくなるの?
という疑問が浮かぶかもしれません。

今のところは、これまでの商品は引き続き製造する予定です。

低糖質という選択肢に気付いたお陰で、逆に今まで自分が作ってきたお菓子の良さにも気づくことができました

やっぱり今までのお菓子にはその素材を生かしたおいしさがあるし、
ご褒美やギフトとして甘いものをおいしく食べることは素晴らしいことに変わりはないのです

 

食べたくても食べられなかった方へ届けたい

低糖質スイーツの試作を始めてから、周りの食に悩む人のことをたくさん思い出しました。
これまでは「食べられない人は仕方ない」と思って無視していた部分が、急に輝くように浮かび上がってきたのです。

血糖値を上げられないからお菓子を食べれなくてごめんね、と言ってくれたライターの藤原さん。

小麦粉が体調不良の原因になる、カメラマンのユバさん。

彼女たちに食べてもらえるものが作れる!と思うと、とても嬉しくて。

私は太りたくない、生活を改善したい、という自分の欲望丸出しの理由でここにたどり着きましたが、
世の中には食べたくても食べられない人もたくさんいる。

そういった人にも、正しい知識で美味しいものを作れたらいいなと思うのです。

 

夜の低糖質スイーツ研究家になりたい

フードアナリスト2級、製菓衛生師の試験勉強をする2ヶ月間で、ここまで書いてきたような自分の中の革命がおきました。

自分の生活改善をしていたら、気付いたら夢見菓子のコンセプトごとひっくり返す事態になっていて、自分自身とても驚いています。

でも、本当に今ワクワクしています。

20代まで食の世界とは無縁で過ごし、急に焼き菓子屋・フードアナリストの世界に飛び込んだ私は、いつもどこかで「自分の使命」を探していました。

お菓子屋さんとしていても、フードアナリストと呼ばれても、ふわふわとしたつかめない輪郭をずっとなぞっているような気分だったのです。

でも、なんだかやっとスタート地点に立てたような気がしています。

私は食の悩みのある人にも喜んでもらえる低糖質スイーツを作りたい。
そして食や体の情報を、自分の実体験を持って伝えられるメディアになりたい。

きっとできると信じています。

2ヶ月間、勉強と研究でほとんど仕事をしていなくて、今家計は火の車!
だけどなんかとっても楽しい。

全力でやりきるつもりです。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

<食歴11>実践・糖質制限!実際の食事内容と現れた成果

糖質制限と、低糖質スイーツの存在で一気に目の前がバラ色になった私。

早速翌日から実践開始です。

 

糖質制限と私は相性がよかった

糖質制限食を試すことは、私にとって全く苦ではありませんでした。

理由としては

・元々あまり白飯が得意ではない
・魚好き
・肉も好き
・お酒も焼酎など蒸留酒好き

などなど。

白飯が得意ではない

これは本当に偶然としか言いようがないのですが、昔からあまり得意じゃなかったのです。
白米だけで食べるのが特に苦手で、玄米の方が味があっていいと思っていました。

丼ものとかカレーとか味がついていると食べれるのですが、それでもそんなにたくさん食べたいと思ったことがありません。

なんとなくいつも「バランス」だなと思ってご飯も食べるようにしていたのですが、糖質制限で「食べなくていい」と思ったらものすごく嬉しかったです。

でも私みたいなタイプは珍しいのでしょうか。
毎食白米がっつり食べたい!という人には、糖質制限は辛いかもしれません。

 

肉・魚好き

好きなんです。
でも、食べないようにしていました。

特にお肉です。
魚は体にいいと思っていたので時々食べていたけど、肉は「カロリー高い」「脂」というイメージで滅多に食べることはありませんでした。

本当は好きなのに、無意識にずっと制限していたようです。
なので、食べていい、解禁!となってとても嬉しかった。

 

お酒も焼酎など蒸留酒好き

甘いお酒が苦手で、家で飲むときは元々焼酎ばかりでした。
ライブハウスでもジンリッキー頼みがち(ジンのソーダ割りね)。

居酒屋でもビールも基本は最初の一杯しか飲まないで、2杯目からはウーロンハイとか焼酎系に切り替えます。

なので、蒸留酒は糖質0 と聞いたときはいよいよ「運命かな」と思いました。

 

どのくらい糖質制限したか?

一般的な日本人の糖質摂取量は一日300g。
これをどこまで制限するか?ということですが、糖質制限・ロカボには本当にたくさんの説があります。

一日の糖質を20g以下に抑えるというスーパー糖質制限から、
一日の糖質130g以下のロカボ基準 まで開きは大きいです。

※ご飯1杯(白米150g)の糖質が55g。おかずにも糖質が含まれることを考えると、一番ゆるい130g以下に抑えるとしても一食あたりのご飯は半膳くらいが目安になります。

私はカロリー制限の時の「制限しすぎストレス」の恐怖が蘇ったので、あまり厳しく考えるのはやめよう、と思い、最初は一応「100g以内」を掲げました。

しかし。

私はそもそもお菓子の試作で糖質を摂りすぎているという認識はあったので、普段から主食をあまり食べない生活をしていたんです。(それだけお菓子で糖質を爆上げしていたということです)

なので、お菓子さえ食べなければ自然と一日の糖質は50g以内になりました

 

こんな食生活になりました

肉・魚食べられる!と思うと急に華やかになる食卓。
作り置きするのも楽しくなってきました。

主食があまりなく、その分を他の食べ物で補うので作っても作っても食べてしまいます。
「こんなに食べていいなんて!」と毎食思っていました。

食費は増えます!

朝ごはん

昼ごはん

晩ごはん

間食

間食もたくさんしています。

主にアーモンド、くるみなどのナッツ類が多いです。カシューナッツ大好きなんですが、ちょっとだけ糖質が多いです。

あとはチーズ。チーズも大好きで、カマンベールを中心に常備するようになりました。

自分で低糖質スイーツを作り出してからは、もちろんそれも食べています!

 

試してわかったこと

試して3日目くらいには、信じられないくらいたくさんの変化が起きていました。

・満足感が強く、食べてからしばらく全然お腹が空かない
・血糖値が上がらないので眠くならない
・今まで滞っていた体の循環が一気に良くなった→痩せた!?
・肌がガサガサになりかけていたのが落ち着いた
・食べるのが本当に楽しい

 

食べた満足感が強い

野菜を意識しつつ、メインの動物性たんぱく質はカロリー気にせずがっつり食べる。

この食生活はこれまでの人生で初めてでした。

カロリー計算していたときにはあくまで少量にしていた肉や魚。

最初はがっつり食べるのが怖かったりしましたが、食べられるのはやっぱり嬉しい。
そして食べてびっくりしたのが、肉や魚を食べると食事の満足感が桁違いに高くなる。

カロリー計算していた時にはいつまでたっても飢餓状態だったのに、
肉や魚を食べていると「あれ?お腹いっぱいだ」と思う時がちゃんときます。

しかも、最初はお肉たべれる!と喜び勇んでステーキなどを焼いてみたりもしたのですが、意外と脂っこいものはたくさん食べられません。

もしかしたらカロリー計算でがんばって主食と野菜をとっていたときより総合的なカロリーも抑えられているかもしれないと思うことすらありました。

 

眠くならない

血糖値が体にどんな作用をもたらすのかなど考えたこともありませんでしたが、
糖質制限を始めてからは明らかに体が覚醒していました。

糖を摂らないと、食後に眠くなることがないのです。

朝もかなり早く、すっきり目が覚めるようになりました。

早起き大嫌いだったのですが、朝ごはんからいろんなものが食べられるのが嬉しくて早く起きるようになりました。
早く起きると一日の食事の時間が全部早まって、最終的に寝るのも早くなります。

フリーランスなので午後からだらだらと仕事することも多かったのですが、
「朝からやったら一日有効に使える!」みたいな超健全な感覚も身につきました。

 

体の循環がよくなった

これまでは「食べない」ことが大事だと思っていたので、お菓子で食べ過ぎたら主食抜き、肉や魚も控えていました。
自炊するときは野菜ばっかり食べていてお菓子と少しの野菜で生きていました

お菓子ってお腹にたまりませんし、野菜も同様です。

糖質制限をする中で、肉や魚をしっかり食べるようになると目に見えて元気になっていく自分がいました。
体感として、これまで体が求めていた栄養をどんどん吸収している感じがするんです。

結果として体の循環もよくなって、前とは比べものにならないくらいお通じもよくなりました。

無駄な水分が落ちたのか、最初の一週間くらいで2キロ痩せたのには本当に驚きました。
カロリー制限では全然変わらなかったのに!

 

肌が綺麗になった

カロリー制限をしていた数日間で、肌がガサガサになっていたんです。

でもこれも、糖質制限3日目くらいで改善しました。

脂が極端に抜けると肌にも露骨に現れるんですね。

ますます「人は食べたものでできているんだ」と実感させられました。

お菓子と野菜の生活は、栄養不足です。
野菜を食べて栄養が足りていると思っていたのがすべての間違いだったのだと気づきました。

 

食べるのが楽しい

人々の言う「食べるのが楽しい」の意味がやっとわかるようになりました!

楽しいから、毎日のようにスーパーに行って、食材を探すようになりました。
食べたことのないものにも果敢に挑戦してみたり、気になるレシピがあると試さずにはいられない。

食費はものすごくかかります

これまでの倍くらいはかかっていると思います。

でも、自炊も本当に楽しくなったんです。

少ししか食べないための精進料理みたいな自炊じゃなくて、好きなものをたくさん食べるための自炊です。

ストレスがない。
こうやって体って変わっていくんだ。
私にも合う方法あったんだ。

やっと出会えた運命のような感覚。

実践すればするほど、糖質制限は制限などではなく、私の食生活を自由にしてくれました。

<食歴10>奇跡の出会い -糖質制限と低糖質スイーツ-

カロリー制限は続けられない

カロリー計算を始めてから、本当に食に華がないというか、とりあえず体に良さそうなもの、低カロリーなものを探すようになっていました。

自炊を始めて三食食べるようになったことはすごいことなんだけど、正直体に変化はなくて。
むしろ気にしすぎて、生理がかなり遅れてしまったりしました。

これまでの経験から「続けられる方法」を探していた私は、
開始3日目くらいでこれは違うなと気付いてしまいました。

 

私が求めていた食生活

漠然と「生活改善」と言っていましたが、私が求めていた食生活を具体的に表すと

・3食栄養のあるものを食べる
・空腹のストレスがない
・体の循環がよくなる
・できれば痩せる
・お菓子屋と両立できる

といったことだと思います。

贅沢でしょうか?高望みでしょうか?
でもこれまでずっと引っかかってきたことです。

できれば解決したかった。

 

糖質制限との出会い

本当に世の中の人ってどんな食生活してるの?
私に合う方法なんてないのか

と思いながら、ひたすらいろんな人のブログを見たりする日々が続いたのですが、
あるとき「糖質制限」という言葉が目につきました。

言葉だけなら聞いたことがある。
だけどなんとなく危険そうなイメージ。
そのときはちょっと気になったけど放置したのです。

が!

次の日たまたま本屋に試験勉強のテキストを探しに行ったとき、そこで大量の糖質制限の本やレシピを発見したのです。

・肉を食べていい
・カロリー計算しなくていい
・間食OK
・お酒もOK

などなど、なんか信じられない言葉がたくさん並んでいて、その場で立ち尽くしてしまいました。

もしかして、これは続けられるやつかもしれない

読み進めるほどに感じる希望で変な汗をかきました。

 

「低糖質スイーツ」という奇跡

さらに!
「もしかして」と思ってお菓子のレシピコーナーにも行ってみました。

予感は的中。

たった2冊でしたが、「糖質制限スイーツ」「低糖質スイーツ」の本を発見しました。

まだ糖質制限を実行してもいないのに、キラキラした予感で頭がいっぱいになりました。

その2冊をとりあえず買って、そこに書かれている聞きなれない材料も買い込みました。

本当にそんな奇跡が起きるのか?と半信半疑なまま、私の新しい旅が始まろうとしていました。